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移転価格税制

 移転価格税制は、国内企業が海外の関連会社へ商品を輸出する際、その価格が関連のない企業との取引価格に比べ、不当に安いと国税当局が判断した場合に適用されます。

 例えば、日本の会社が、海外の販売子会社に対して通常よりも安い価格で販売すると、小売価格が一定であれば、正常取引と比較して海外における利益が高く、逆に日本における利益は低くなることから、日本の税収は減少することとなります。 その場合、国税庁から税金の申告漏れとして、追徴課税を請求されることもあります。

 移転価格税制をめぐって、企業と国税局との間で見解の相違が生じるケースは、近時、特に増加しています。その最大の理由としては、海外における日本企業の売上高増大とともに、技術開発などの無形資産から得られる所得を的確に算出しにくいことが挙げられます。

 わが国における移転価格税制は、平成13
6月に公表された「移転価格事務運営要領の制定について(事務運営指針)」を数回にわたって修正、最終的に平成2010月に修正された事務運営指針が現在、施行され、また平成136月に公表された「相互協議の手続きについて(事務運営指針)」についても修正し、平成209月に修正された事務運営指針が施行されています。 

 このような移転価格税制による税務上のリスクを事前に予防するために、海外子会社等と取引をするにあたり、事前に課税当局に対し、取引価格につき確認することがあります(事前確認制度)。
この事前確認制度は、日本の税務当局との間で確認を得る方法と日本と外国の税務当局との間でも確認を得る方法とがあります。なお、相手国との事前確認も得ようとする場合には、相互協議申立書も提出する必要があります。

 相互協議は、移転価格課税がなされた後の二重課税の排除のためだけのものと考えている方が多いようですが、このように、事前に移転価格に関する二重課税のリスクを複数の国で排除したい企業にとっても有効な手段となります(ただし、相互協議は政府間協議であるため、納税者は直接、協議には参加できず、協議に必要な資料を提出するにとどまります。また、租税条約を締結していない国とは行うことはできません)。

 

 なお、最終的に、国税庁から移転価格税制に基づく更正処分がなされた場合には、異議申立、国税不服審判所に対する審査請求、税務訴訟などの場面で争っていくこととなります。

 


 

「ケース別の問題点」目次

重加算税   過少申告加算税  ストックオプション課税  移転価格税制    役員の退職金課税 相続Q&A

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